日本法医学会認定医制度規定

1.序言
2.制度発足までの経緯
3.制度の概要
     1)制度の目的
     2)認定医の名称
     3)制度の運営
     4)認定の方法
     5)研修
     6)認定試験
     7)受験料と認定料
     8)認定の更新
     9)暫定措置
     10)認定の取り消し
4.日本法医学会認定医制度規定
5.日本法医学会法医認定医規則、細則、内規
6.日本法医学会死体検案認定医規則、細則、内規

1.序言

 法医学とは法律に関わる医学的諸問題を広く取り扱い、これに対して医学的及び自然科学的に公正に判断を下していく学問である。中でも死体検案や解剖においては、その実践により個人の基本的人権を擁護し、社会の安全に寄与していくものである。特に、死体検案においては近来異状死体の増加、脳死体からの臓器移植、大型災害の発生等、その需要は高まっており、これは法医学を専門とするもののみならず、臨床医にも関連する医行為である。又、司法解剖に代表される刑事裁判関係においては、社会環境の変化や科学の進歩による複雑な事例が増加している。このように変遷する時代や社会に的確に対応するため、法医学に携わる医師、研究者は日々研鑽努力を行っているが、この中で、学会が一定の知識と技能に達していると判断し、認定する制度が認定医制度である。
  わが国の認定医制度は、それぞれの専門領域での医師の水準を維持し、かつその向上を図ることで国民の福祉に貢献することを目的とし、昭和37年に日本麻酔指導医制度が最初に発足した。その後主として臨床分野の認定医制度が誕生してきたが、法医学と関連の深い病理学会の認定医制度が昭和53年に発足2)、社会医学系の産業衛生学会の認定医制度が平成4年に発足し3)、平成8年現在46学会が行っており、認定医数は20万人を越えている。また、昭和55年に各学会認定医制度の調整を図る場として学会認定医協議会が設立され、昭和61年には学会認定医制協議会、日本医学会、日本医師会の三者による「認定医制についての三者懇談会」が発足し、卒後教育や生涯教育の充実、研修施設等の客観的評価が行われるようになり、成果をあげている4)。一方、欧米を主とする諸外国においてもまた、認定医制度は古くより行われ、アメリカにおいては1917年にアメリカ眼科学会による専門医制度が発足して以来、現在47万人の認定医が登録され、その内訳は24の一般専門医、47の特別専門医、28の超専門医となっている。法医学においても、米国における法病理学やイギリスやドイツ等における法医学の専門医制度がみられ、成果をあげている5)。これらの現状を踏まえ、日本法医学会は認定医制度を平成9年4月に発足させ、平成10年4月より実施することとした。

2.制度発足までの経緯

 法医学会において認定医制度が検討された歴史は古く、既に30年前の昭和43年に法医学専門医・指定医制度の提案(赤石案)が見られる。その後長い間実現までにはいたらず経過したが、平成3年の新理事会で検死制度検討委員会(鈴木委員長)が発足し、あらためて精力的に検討されてきた。次いで平成6年の新理事会において、庶務委員会(高津委員長)へ引き継がれ検討され、平成9年の評議員会で承認され、認定医制度が発足した。次いで平成9年の新理事会(高取理事長)において認定医制度運営委員会が常置委員会として発足し、平成10年の評議員会で細則、内規か承認され、4月より実施となった。

3.制度の概要

1)制度の目的
  人間の尊厳を理解し、法医学の優れた能力を有する医師を学会として認定することにより、国民の人権保障、福祉、医療の向上に寄与し、併せて法医学の進歩に資することを目的としている。変革する社会に貢献するためには、先端の知識を有し、精度の高い検案、解剖を行う必要がある。本制度の目的は、信頼のできる死体検案医及び法医解剖医を認定することにより、法医学に従事する医師の資質を高め、その育成に寄与するところにある。
2)認定医の名称
  上記の目的を達するために、三種類の認定医に分けている。即ち、専ら死体検案に従事する医師を対象とした死体検案認定医、法医学を専門とし、司法、行政解剖を行う法医認定医、及びこれら死体検案認定医や法医認定医を教育、指導する法医指導医である。
3)制度の運営
  日本法医学会理事会の中に認定医制度運営委員会を常置し、制度の運営にあたる。運営委員会は認定の資格審査、試験を行う。試験の実施のため、試験委員会を置くこととする。
4)認定の方法
  資格審査に合格した者の中から認定試験により認定する。認定申請の資格は後述の法医認定医及び死体検案認定医の制度規定、規則、細則、内規に定める通りである。尚、試験による実施は2002年からとし、それ迄の4年間は経過措置による認定を行った。
5)研修
  法医認定医の申請を行うものは4年間の法医学の研修が必要である。研修を行う施設は大学法医学教室あるしいは監察医務を行う機関とする。死体検案医の申請を行う者は前記機関において2年間の法医の研修あるいは学会が指定した規定以上の単位を修得することが必要である。
6)認定試験
  試験は筆記試験及び実地試験を課する。
7)受験料と認定料
  法医認定医及び死体検案認定医いずれも認定医資格審査料として2万円、認定書交付料を3万円とする。
8)認定の更新
  死体検案認定医、法医認定医、及び法医指導医は5年ごとに資格の更新をしなければならない。更新基準は認定医制度規則第5条並びに指導医制度規則第5条に詳述する。
9)暫定措置
  本制度施行後に、試験による認定を開始する迄の期間は、既に認定医の資格を充分に揃えていると判断されるものについて、経過措置による認定を行った。経験年数に応じて、認定医制度規則第7条(削除)の条件を必要とした。
10)認定の取り消し
  認定医に認定医制度規定第13条記載の事態が生じた場合、登録を取り消すことがある。

4. 参考文献
1)草川三治。専門医・認定医制度。医学教育白書 1990;21(5):87.
2)石河利隆。病理学会認定病理医制度。日本医事新報 1993;3589:49.
3)高田和美。産業医、学会専門医および指導医。公衆衛生1993;57:761.
4)出月康夫。わが国における認定(専門)医制度の現状一学会認定医制協議会の歩みと展望。日本医事新報 1992;3582:43.
5)Bernard Knight。The Royal College of Pathologists;Regulations Regarding

4.日本法医学会認定医制度規定

日本法医学会認定医制度規定

第1条 目的
  現代の社会、医療における法医学の重要性に鑑み、日本法医学会は認定医制度を設ける。この制度は、人間の尊厳性を理解し、法医学の優れた能力を有する医師を学会として認定することにより、国民の人権保障、福祉・医療の向上に寄与し、併せて法医学の進歩に資することを目的とする。
2.この認定医制度は、医師法で定める医師の業務を制限するものではない。

第2条 認定の種類
  上記の目的を達するために、以下の三制度を置く。
1)死体検案認定医制度
2)法医認定医制度
3)法医指導医制度

第3条 死体検案認定医制度
  異状死の死体検案(以下死体検案という)に関する包括的、全人的な知識、技能とその実践が、学会の目標とするものに達していると学会が評価した者を、死体検案認定医として認定する。
2.設置の目的、資格取得の方法等は死体検案認定医制度規則として別に定める。

第4条 法医認定医制度
  法医解剖および死体検案を中心とした包括的、全人的な法医学について、その知識、技能とその実践が、学会の目標とするものに達していると学会が評価した者を、法医認定医として認定する。
2.設置の目的、資格取得の方法等は法医認定医制度規則として別に定める。

第5条 法医指導医制度
  法医認定医のうちから、法医認定医を教育、指導できる知識、技能、態度の体得とその実践が、学会の目標とするものに達していると学会が評価した者を、法医指導医として認定する。
2.設置の目的、資格取得の方法等は法医指導医制度規則として別に定める。

第6条 運営
  認定医制度の運営のために、日本法医学会常置委員会として認定医制度運営委員会(以下運営委員会という)を置く。運営に関する規則は別に定める。

第7条 認定要件
  それぞれの制度の規則に従う。

第8条 資格審査
  資格審査を申請者が提出した書類により運営委員会が行う。

第9条 試験
  運営委員会が試験を行う。

第10条 認定
  死体検案認定医並びに法医認定医は第8条および第9条に基づく資格審査及び試験の結果に基づき、運営委員会が認定医として適格か否かを審査する。法医指導医は第8条に基づく資格審査の結果に基づき、運営委員会が指導医として適格か否かを審査する。
2.理事会は、運営委員会の審査結果に基づき、認定を行う。
3.認定された者に対し理事長が認定証を交付し、認定医登録簿に登録する。

第11条 認定の更新
  認定を受けた者は5年ごとに認定の更新をしなければならない。
2.更新申請時の資格についてはそれぞれの制度の規則に従う。

第12条 名誉法医認定医
  法医認定医または法医指導医として活動し、その業績により本会および法医認定医制度の発展に寄与した者に対して、申請に基づき運営委員会および理事会の議を経て、理事長は名誉法医認定医の称号を贈る.
2. 名誉法医認定医の申請資格および認定の手続については別に定める.

第13条 認定の取り消し
  理事会は本認定医制度により認定された者が、次の各号のいずれかに該当するときは、認定を取り消し、登録を抹消することができる。
1)日本法医学会認定医制度資格審査および更新細則に掲げる書類の記載事項に事実と重大な相違のあることが判明したとき。
2)医師の資格を喪失したとき。
3)医事に関して罰金以上、その他に関しては禁固以上の刑に処せられたとき。
4)日本法医学会認定医としてふさわしくない行為のあったとき。
5)日本法医学会会員の資格を喪失したとき。2.認定取消しをしようとするときは、理事長は当該認定医に対し弁明の機会を与えなければならない。取消しの実施については日本法医学会会則第11条を準用する。

第14条 経過措置としての認定
  (削除)

第15条 本規定の改廃
  この規定の改廃は、理事会の議を経て行い、評議員会に報告する。

付則
  この規定は、平成9年4月16日から施行する。
  平成19年5月16日 一部改正
  平成25年4月1日 一部改正

5.日本法医学会法医認定医制度規則、細則、内規

日本法医学会法医認定医制度規則

第1条 目的
  この規則は日本法医学会認定医制度規定(以下認定医制度規定という)第4条に基づいて、法医認定医制度(以下本制度という)に関する必要な事項を定め、本制度が円滑に運用されることを目的とする。

第2条 運営、資格審査及び認定試験
  本制度の運営、資格審査及び認定試験の実施は認定医制度規定第6条に基づいて、認定医制度運営委員会(以下運営委員会という)が行う。
2.資格審査及び認定試験の実施については別に定める。

第3条 申請者の資格
  本制度による法医認定医の申請をするものは次の条件を満たさなければならない。
1)日本国の医師免許を取得していること。
2)死体解剖保存法による死体解剖資格を取得していること。
3)申請出願時において3年以上継続して日本法医学会会員であり、かつ入会以来の会費を全納していること。
4)大学法医学教室あるいは監察医務を行う機関(別表1)に4年以上在籍して法医学の研修を終了し、その期間中に200体以上の死体検案ないし法医解剖(いずれも補助を含む)の経験を有する者。ただし、そのうち法医解剖は60体以上であることを要す。
5)法医学に関する5回以上の学会報告および5編以上の論文(原著、総説、症例、技術報告)又は著書があること。
6)大学法医学教室教授あるいは監察医務を行う機関の長の推薦があること。
2.前項の申請を行う者は医事に関して罰金以上、その他に関しては禁固以上の刑に処せられた者でないことを要する。

第4条 審査のための書類
  法医認定医を申請する者は、次の書類を運営委員会に提出しなければならない。
1)法医認定医申請書
2)大学法医学教室教授あるいは監察医務を行う機関の長の推薦状
3)履歴書
4)研修記録および業績目録
5)医師免許証(写)
6)死体解剖資格認定証明書(写)
7)研修指導者の推薦書
8)監察医委嘱状(写)(監察医務を行う機関の長による推薦の場合)
9)審査手数料納入証明書

第5条 認定の更新
  認定の更新には次の要件を満たさなければならない。
1)更新申請時に日本法医学会会員であり、その時までの会費を全納していること。
2)更新申請時から遡って5年間に相当数の死体検案および法医解剖に従事していること。
3)生涯研修として更新申請時から遡って5年間に、別表2の基準により50単位以上を修得していること。
2.更新の申請を行う者は、運営委員会に次の書類を提出しなければならない。
1)法医認定医更新申請書
2)5年間の死体検案および法医解剖経験例一覧
3)単位習得表
4)更新手数料納入証明書

第6条 審査および更新手数料
  審査及び更新を受けるものは別に定める手数料を納入しなければならない。

第7条 経過措置としての認定
  (削除)

第8条 本規定の改廃
  この規定の改廃は、理事会の議を経て行い、評議員会に報告する。

附則
  この規定は、平成9年4月16日から施行する。
  平成19年5月16日 一部改正
  平成24年6月7日 一部改正
  平成25年4月1日 一部改正

法医認定医制度資格審査に関する細則
(資格審査の実施)

第1条 資格審査は運営委員会が行い、毎年申請期間を7月1日より7月31日までとし、理事会の議を経て審査結果を同年度末頃に本人に通知する。

(申請者の資格)

第2条 法医認定医の申請をする者は法医認定医制度規則第3条に定められた要件を満たさなければならない。
(1)[研修]法医認定医資格認定のための法医学の研修は、医師国家試験に合格し、医籍登録後に開始されるものとする。
(2)[剖検の補助]「剖検の補助」とは実際に補助執刀をおこなう、記録を取る等の行為を意味するものであり、単なる見学を含めない。
(3)[検案の補助]「検案の補助」は検案医に同行し死体を観察する等の行為を意味する。
(4)[推薦]推薦者は所属機関の長が行うものとし、申請者が2機関以上に所属している場合はいずれの機関の長が推薦してもよい。
(5)[隣接機関の長による推薦の代行]申請時において、申請者の所属機関の長が不在(欠員)の場合は隣接機関の長または地区理事が代行して推薦できる。
(6)[研修機関の長による推薦の代行]申請時において、申請者が大学法医学教室あるいは監察医務を行う機関に所属していない場合は、申請者が法医学の研修を行った機関の長が推薦できる。

(審査のための書類)

第3条 法医認定医の申請をする者は法医認定医制度規則第4条をもとに運営委員会が定めた書類を提出しなければならない。ただし、研修指導者の推薦書は、研修指導者が申請者の所属機関の長と同一人である場合は提出しなくてよい。

(審査手数料)

第4条 審査手数料は2万円、認定書交付料は3万円とする。

(経過措置による認定)
削除

(附則)
  この細則は平成10年4月15日より施行する。
  平成19年5月16日 一部改正
  平成25年4月1日 一部改正

法医認定医研修期間中に行った病理解剖に関する細則

第1条 法医認定医研修中に日本病理学会が指定する病理専門医研修機関で行った病理解剖は5例までを法医解剖経験数に充当することができる。

第2条 法医解剖経験数に充当する病理解剖は介助例を可とするが、CPCに参加していることを必須条件とする。

附則
1.この細則は平成27年6月10日から施行する。

法医認定医制度資格更新に関する細則

(更新の要件)

第1条 法医認定医である者が、認定の更新を希望する場合には、法医認定医制度規則第5条に定められた要件を満たさなければならない。
1)認定の更新を希望する者は、更新申請時に日本法医学会会員であり、その時までの会費を全納していることが必要である。
2)更新申請時から遡って5年間に相当数の死体検案および解剖に従事していることが必要である。「相当数」とは5年間で50体以上の死体検案ないし法医解剖(そのうち法医解剖は30体以上であることを要す)を自ら行うものとする。
3)更新申請時から遡って5年間に、別表2の基準により50単位以上を生涯研修として修得していることが必要である。そのため該当する学術集会に参加・発表した場合には、単位修得表に必要事項を各自において記入することとする。
2. 法医指導医である者が、法医認定医の認定更新を希望する場合には、日本法医学会法医指導医制度規則第5条に定められた要件を満たさなければならない。
3. 申請前5年間の実績が第1項(1)ないし(3)の資格更新の要件を満たしているが、更新を希望しない場合にあって、次の各号(1)および(2)または(3)に該当する者に対して、申請に基づき運営委員会および理事会の議を経て、理事長は名誉法医認定医の称号を贈る。
(1)法医認定医または法医指導医として活動し、その業績により本会および法医認定医制度の発展に寄与した者
(2)名誉会員としての推薦に値する者
(3)前号以外の者で、名誉法医認定医としての推薦に値する者

(更新の申請)

第2条 法医認定医である者が、認定の更新を希望する場合には、法医認定医制度規則第5条第2項に定められた以下の書類を、様式に従い日本法医学会認定医制度運営委員会に提出する。申請期間は認定医制度資格審査の申請期間と同様とする。
審査結果は理事会の議を経て同年度末頃に本人に通知する。
1)法医認定医更新申請書
2)5年間の死体検案および法医解剖経験例一覧:代表的な検案例50体(法医解剖30体以上を含むことを要する)を記入する。
3)単位修得表
4)更新手数料納入証明書:手数料納入の郵便振替払込金受領証(写)をもってこれにかえる。
2. 法医指導医である者が、法医認定医の認定更新を希望する場合には、法医指導医制度規則第5条第2項に定められた書類を、様式に従い日本法医学会認定医制度運営委員会に提出する。申請期間は指導医制度資格審査の申請期間と同様とする。審査結果は理事会の議を経て同年度末頃に本人に通知する。

(更新の保留)

第3条 法医認定医の認定更新に当たり、第1条の2)、3)の基準に満たない場合には、同基準が満たされるまで資格更新を保留する。
2. 認定更新の年に認定更新申請の手続きができなかった者で第1条の基準が満たされた者は、認定更新申請ができなかった理由書を添えて、認定更新を申請できる。
3. 更新保留の間は、法医認定医の資格は停止する。

(審査の手数料)

第4条 法医認定医である者の認定更新のための手数料は1万円とする。認定書交付料は3万円とする。
2. 法医指導医である者の認定更新のための手数料及び認定書交付料は別に定める。

(更新の手続き)

第5条 認定更新の手続きは、認定期間の終了する1年前から行うことができる。

(更新の変更)

第6条 法医指導医であって、更新時に法医指導医の資格の要件を満たさず、法医認定医の更新の要件を満たしているものは、法医認定医として更新を申請できる。

(附則)
 平成27年6月10日 一部改正

法医認定医制度内規

1.外国医師免許のみを有するものには申請資格はない。
2.審査のための書類1)法医認定医申請書、2)推薦状、3)履歴書は「日本法医学会法医認定医申請書」として、同一書類とする。
3.研修記録および業績目録は別個の書類とし、研修記録の表題は「法医研修実績の明細」とする。法医研修実績の明細には、剖検(検案)年、剖検・検案の別、主・補助の別、施設名、剖検(検案)番号、年齢、性、死因を記入する。また法医研修実績の明細には規定例数以上について記載されていればよく、申請書の法医研修歴に記載された例数と一致している必要はない。これらに記載された内容については機関の長が正確であることを保証することとし、推薦理由のところにその旨をしるす。ただし、外国で研修を受けたものは外国の施設で行った症例を記載することができる。
4.研修施設は大学の法医学教室および監察医務を行う機関(別表1)およびこれに準ずる施設に限られる。
5.機関の長による推薦理由は法医認定医については定型文とする。
6.研修指導者の推薦書の書式は自由とする。7.審査手数料納入証明書は振替払込票の写しをもってこれに代える。
8.細則でいう機関の長とは、法医学教室の教授、監察医業務を行う施設の長およびその他理事会にて承認を受けたものとする。

6.日本法医学会死体検案認定医制度規則、細則、内規

日本法医学会死体検案認定医制度規則

第1条 目的
  この規則は日本法医学会認定医制度規定(以下認定医制度規定という)第2条及び第3条に基づいて、死体検案認定医制度(以下本制度という)に関する必要な事項を定め、本制度が円滑に運用されることを目的とする。

第2条 運営、資格審査及び認定試験
  本制度の運営、資格審査及び認定試験の実施は認定医制度規定第6条に基づいて、認定医制度運営委員会(以下運営委員会という)が行う。
2.資格審査及び認定試験の実施については別に定める。

第3条 申請者の資格
  本制度による死体検案認定医の申請をする者は次の要件、もしくは法医認定医制度認定要件第1項の条件を満たさなければならない。
1)日本国の医師免許証を取得していること。
2)申請時において日本法医学会会員であり、かつ入会以来の会費を全納していること。
3)4年以上死体検案(法医解剖の執刀あるいは補助を含む)に従事し、かつ50体以上の死体検案の経験を有すること。
4)法医学に関する1回以上の学会報告および1編以上の論文(原著、総説、症例、技術報告)又は著書があること。
5)法医学に関する研修を終了し、大学法医学教室あるいは監察医務を行う機関(別表1)の長の推薦があること。法医学の研修については別に定める.
2.前項により申請を行う者は医事に関しそ罰金刑以上、その他に関しては禁固刑以上の刑に処せられていないこと。

第4条 審査のための書類
  死体検案認定医を申請する者は、次の書類を運営委員会に提出しなければならない。
1)死体検案認定医申請書
2)大学法医学教室あるいは監察医務を行う機関の長の推薦状
3)履歴書
4)死体検案実績報告書
5)業績目録
6)死体検案従事期間を明示した証明書
7)医師免許証(写)
8)監察医委嘱状(写)(監察医務を行う機関の長による推薦の場合)
9)審査手数料納入証明書

第5条 認定の更新
  認定の更新には次の要件を満たさなければならない。
1)更新申請時に日本法医学会会員であり、その時までの会費を全納していること。
2)更新申請時から遡って5年間に相当数の死体検案に従事していること。
3)生涯研修として、更新申請時から遡って5年間に別表2の基準により30単位以上を修得していること。
2.更新の申請を行う者は次の書類を運営委員会に提出しなければならない。
1)死体検案認定医更新申請書
2)5年間の死体検案経験例一覧
3)単位習得表
4)更新手数料納入証明書

第6条 審査及び更新手数料
  審査及び更新を受けるものは別に定める手数料を納入しなければならない。
第7条 経過措置としての認定
  (削除)

第8条 本規定の改廃
  この規定の改廃は、理事会の議を経て行い、評議員会に報告する。

附則
  この規則、平成9年4月16日から施行する。
  平成19年5月16日 一部改正
  平成24年6月7日 一部改正
  平成25年4月1日 一部改正

死体検案認定医制度研修に関する細則

  1. [研修]日本法医学会死体検案認定医制度規則第3条5)における「法医学に関する研修を終了」した者とは,以下の各号のいずれかに該当する者をいう。
    1. 大学法医学教室あるいは監察医務を行う機関に過去に2年以上在籍して法医学の研修を行った者。
    2. 日本法医学会が指定する研修会に出席するなどして,規定以上の単位を取得した者。
  2. [研修会]日本法医学会は,死体検案認定医資格を申請しようとするものに対する研修のために,以下の研修会を開催する。
    1. 都道府県単位の研修会(1単位)
    2. 地方会(またはこれに準ずる会:以下同)の際行われる研修会(2単位)
  3. [その他の研修]認定医制度運営委員会は,前条の研修会以外で適当と認められる研修機会に対し,1単位または2単位を認定することができる。
  4. [都道府県単位の研修会]都道府県単位の研修会は,日本法医学会が大学法医学教室の長に依頼し,原則として年2回実施する。
  5. [地方会の際行われる研修会]地方会の際行われる研修会は,地方会主管大学が随時行う。
  6. [取得単位]5単位取得をもって研修終了とみなす。ただし,第2条1)の研修会により4単位を取得した者は,研修終了とみなす。

附則:
この細則は2000年12年4月20日から施行し,試験による認定に対し適用する。

死体検案認定医制度資格審査に関する細則

(資格審査の実施)

第1条 資格審査は運営委員会が行い、毎年申請期間を7月1日より7月31日までとし、理事会の議を経て審査結果を同年11月末頃に本人に通知する。

(申請者の資格)

第2条 死体検案認定医の申請をするものは死体検案認定医制度規則第3条に定められた要件を満たさなければならない。
(1)[剖検の補助]「剖検の補助」とは実際に補助執刀をおこなう、記録を取る等の行為を意味するものであり、単なる見学を含めない。
(2)[業績]学会報告および原著論文には警察医会(またはそれに準ずる会:以下同)およびその会誌での発表も含む。ただしその警察医会に学術発表の場が常設されていること、年1回以上の会誌を発行しており、その中に原著論文、プロシーディングまたは抄録が掲載されていることを条件とする。なお著書をもって原著論文に代えてもよい。
(3)[推薦者]推薦者は大学法医学教室あるいは監察医務を行う機関の長であれば誰であってもよい。

(審査のための書類)

第3条 死体検案認定医の申請をするものは死体検案認定医制度規則第4条をもとに運営委員会が定めた書類を提出しなければならない。

(審査手数料)

第4条 審査手数料は2万円、認定書交付料は3万円とする。

(経過措置による認定)

削除
(附則)
  この細則は平成10年4月15日より施行する。
  平成19年5月16日 一部改正

死体検案認定医制度資格更新に関する細則

(更新の要件)

第1条 死体検案認定医である者が、認定の更新を希望する場合には、死体検案認定医制度規則第5条に定められた以下の要件を満たさなければならない。
1)認定の更新を希望する者は、更新申請時に日本法医学会会員であり、その時までの会費を全納していることが必要である。
2)更新申請時から遡って5年間に相当数の死体検案に従事していることが必要である。「相当数」とは5年間で30体以上の死体検案を自ら行うものとする。
3)更新申請時から遡って5年間に、別表2の基準により30単位以上を生涯研修として修得していることが必要である。そのため該当する学術集会に参加・発表した場合には、単位修得表に必要事項を各自において記入することとする。

(更新の申請)

第2条 認定の更新を申請する者は、死体検案認定医制度規則第5条第2項に定められた以下の書類を、様式に従い日本法医学会認定医制度運営委員会に提出する。申請期間は認定医制度資格審査の申請期間と同様とする。
1)死体検案認定医更新申請書
2)5年間の死体検案経験例一覧:代表的な検案例30体を記入する。
3)単位習得表
4)更新手数料納入証明書:手数料納入の郵便振替払込金受領証(写)をもってこれにかえる。

(更新の手数料)

第3条 認定更新のための手数料は1万円とする。認定書交付料は3万円とする。

(更新の手続き)

第4条 認定更新の手続きは、認定期間の終了する1年前から行うことができる。

(更新の変更)

第5条 法医指導医または法医認定医であって、更新時にその更新の要件を満たさず、死体検案認定医の更新の要件を満たしている者は、死体検案認定医として更新を申請できる.

死体検案認定医制度内規
1.(削除)
2.審査のための書類1)死体検案認定医申請書、2)推薦状、3)履歴書は「日本法医学会死体検案認定医申請書」として、同一書類とする。
3.死体検案実績報告書は認定医申請書に検案例数を記入し、死体検案実績の明細を添付する。記入事項は検案(剖検)年月、検案実施地または剖検実施施設、検案・剖検の別、検案(剖検)番号、年齢、性、死因とする。ただし検案(剖検)番号のないものは書かなくてよい。また死体検案実績の明細には規定例数以上が記載されていればよく、申請書の死体検案実績に記載された例数と一致している必要はない。
4.死体検案認定医の申請に際しては業績目録に記載された論文の第1ぺ一ジまたは抄録の写しを添付する。
5.死体検案従事期間を明示した証明書については、当面は申請書に従事期問を記載する欄を設けることおよび実績報告に検案実施年月を記入させることでよいとする。
6.審査手数料納入証明書は振替払込票の写しをもってこれに代える。