i)操作法 |
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試料2) 0.5 ml (g) |
↓ |
バイアルに入れる |
バイアル3)(約10-15 ml) |
↓ |
i) 内部標準液4) 0.5 mlを加え,密栓する.
ii) 55℃で20分間,加温する5). |
気相 1.0 ml |
↓ |
温ガスタイトシリンジ6) |
GC |
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【注 解】 |
1) |
充填カラム法とキャピラリーカラム法がある. |
2) |
試料は血液,尿,硝子体液,血腫. |
3) |
シリコンセプタム・アルミキャップ付き. |
4) |
イソプロパノール0.1 gに水を加えて100 mlにする (1.0 mg/ml). |
5) |
アルミブロックヒーターまたは水浴を用いる. |
6) |
容量 2.5 mlのガラス製ガスタイトシリンジを乾燥器中で70℃に加温しておく.充填カラムでは気相 1.0 ml,キャピラリーカラムでは気相
0.2 mlを注入する. |
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ii)充填カラムGCの条件 |
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装置:
検出器:
カラム:
温度:
キャリアガス: |
ガスクロマトグラフ
FID(水素炎イオン化検出器
Porapak Q(100-120 mesh),1 m×3.0 mm i.d.
カラム 140℃;注入部・検出器 180℃
窒素 60 ml/min 測定時間:約 5 min |
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iii)キャピラリーカラムGCの条件 |
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装置:
検出器:
カラム:
温度:
キャリアガス: |
ガスクロマトグラフ
FID(水素炎イオン化検出器)
Pora Plot Q,10 m×0.53 mm i.d.,膜厚 20 μm
カラム 140℃;注入部・検出器 200℃
窒素 17 ml/min 測定時間:約4 min |
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表1 主なアルコール類の相対保持時間 |
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化 合 物 |
相対保持時間 |
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充填カラム |
キャピラリーカラム |
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メタノール |
0.21 |
0.26 |
アセトアルデヒド |
0.29 |
0.33 |
エタノール |
0.50 |
0.50 |
アセトン |
0.88 |
0.87 |
iso-プロパノール |
1.00 |
1.00 |
n-プロパノール |
1.40 |
1.44 |
酢酸エチル |
− |
3.24 |
tert-ブタノール |
1.82 |
− |
n-プロパノール |
3.95 |
4.79 |
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【注 解】 |
1) |
充填剤
充填剤は水に強い性質を持つporous polymer系の充填剤 (Gaskuropack,Porapak,Chromosorb Century Seriesなど) が適している.なお,Pora Plot Qは比較的高価であるが,耐久性,分離性などが優れている. |
2) |
内部標準物質
tert-ブタノールやn-プロパノール,イソプロパノール,メチルエチルケトンなどが一般に使用されている.しかし,腐敗死体や水中死体などでは,死後にエタノールとともにこれらの物質が産生される可能性があることを考慮しなければならない.腐敗死体からのアルコール産生の指標として,n-プロパノール濃度から求める方法があるが,これはあくまでも目安であり,腐敗死体や水中死体などからのアルコール濃度の意義付けは慎重に行うべきである.本法ではイソプロパノールを内部標準物質にしているが,充填カラム法ではイソプロパノールとアセトンとの分離が十分ではないので,試料中にアセトンが存在する場合は他の物質を内部標準にする. |
3) |
検量線
エタノールやメタノールについては 0.1 mg/ml,1.0 mg/mlおよび4.0 mg/ml の水溶液を作成し,0.1 mg/ml - 1.0 mg/ml を低濃度用,1.0 mg/ml - 4.0 mg/ml を高濃度用として検量線をあらかじめ求めておく. |
4) |
アセトアルデヒド
アセトアルデヒドの血液中濃度は通常 μg/ml であり,目的に合わせた検量線を作成する必要がある.また,アセトアルデヒドは分析過程で産生したり,アミンやアミノ酸と結合したり,酸化されて消失することがあるので,慎重に分析する必要がある.アセトアルデヒドの測定法については下記の文献を参照されたい. |
5) |
カットオフ値
測定機器の発達により微量なアルコールも検出可能となってきたが,摂取した飲食物などから自然産生されるエタノールもあり,法医学的には 0.1 mg/ml が適当である. |
6) |
エタノール濃度の評価
エタノールによる人体への影響を示す表現法として酩酊度を「軽い酩酊,ほろ酔い,軽度酩酊,泥酔など」と言葉で示すことがあるが,エタノールの人体への影響は個人差や体調など,いろいろな因子で大きく変化することが考えられるので,これらの言葉で表現する際には注意を要する. |
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【文 献】 |
1. |
溝井泰彦 他.アルコール代謝と肝 1983;2:179-187. |
2. |
塚本昭次郎 他.アルコール代謝と肝 1983;2:199-208. |